【獣医師解説】ノミ、マダニ予防の重要性② ノミによる有害事象

前回ではマダニが運ぶ病気の恐ろしさについて、解説してきました。
最近では、東京都内で初めてマダニが媒介するウイルス感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」に感染した男性が確認されたというニュースが話題となりましたが、マダニは主に西日本地域で発生しており、福井県内でも確認されています。

http://www.pref.fukui.lg.jp/doc/kenkou/kansensyo-yobousessyu/dani.html

今回はマダニと同じ吸血寄生虫であるノミの予防の重要性について解説していきます。

ノミについて

ノミは体長約2mmの昆虫です。屋外では暗くてじめじめした場所に多く生息しています。動物や人のズボンなどに付いて屋内に侵入し、家具の下やすき間などの暗く湿ったところ、じゅうたんなどに隠れています。

光や二酸化炭素などに反応して、驚異的なジャンプ力で動物の体表に飛びつきます。吸血したノミは24~48時間以内に産卵します。卵は条件が整うと1日でふ化することもあります。そして最短で12~14日で成虫になり、吸血、産卵を繰り返しています。

ノミは気温が13℃以上あれば繁殖することができると言われています。そのため暖かい室内の方がより繁殖に適していて、冬の間でも寄生~産卵をくり返すことがあります。

ノミによる被害

○犬猫への被害

・痒みによるストレス

・吸血部位の皮膚炎

・ノミアレルギー性皮膚炎

・貧血

・瓜実条虫症(ノミによって媒介される寄生虫です。通常症状は軽度ですが、小型の犬では出血性腸炎を起こして斃死することもあります。)

○人への被害

・ノミ刺咬症

ノミの唾液に対するアレルギーにより、刺された部分に紅斑、水疱ができます。

・猫ひっかき病(ノミが媒介するバルトネラ菌が、猫のツメや口腔内を経由し、猫に引っかかれたり、咬まれたりすることで人に感染します。リンパ節の炎症や発熱を引き起こします。)

・瓜実条虫症

(※写真はカクレクマノミです)

ノミは動物が外に出なくても、人の衣服などにくっついて侵入し、屋内にひそんでいる可能性があります。実際に、完全室内飼育のわんちゃんや猫ちゃんがノミを付けて動物病院にやってくることもあります。

ノミは一度駆除して終わりではなく、卵や幼虫の状態でカーペットや畳、毛布などに隠れて再び寄生の機会をうかがっています。定期的なノミ駆除とこまめな掃除が大切です。

また冬でも屋内では繁殖可能なので、年中予防もおすすめしています。

ノミ、マダニの予防の重要性がおわかりいただけたでしょうか。

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