【獣医師解説】デンタルケア〜正しい歯みがきガムの選び方〜

今回もデンタルケア、特に歯みがきガムの選び方についてです。

歯みがきガムは手軽にできるデンタルケアですが、選び方や使い方によっては効果が得られなかったり歯を痛める原因になることがあります。

今回は歯周病についてと獣医師目線での歯みがきガムの選び方や効果的な使い方などについてお話します。

歯周病とデンタルケア

歯周病予防のためにはデンタルケアが必須ですが、その中で最も効果的なのはハブラシを使った歯みがきです。

歯みがきのやり方についてはこちらのページをお読みください。

【動物看護師執筆】楽しい歯磨き習慣を作ろう♪

しっかりと歯を磨かせてくれるようになるまでにはとても根気が必要ですし、わんちゃんやねこちゃんの性格によっては飼い主さんが努力しても全く口を触らせてくれない子もいると思います。

獣医師としてはそれでもチャレンジし続けて頂きたいです。(もちろん噛まれてケガをしないように気をつけてください!)

なぜなら動物病院に来るわんちゃん・ねこちゃんの多くが歯周病に罹患しているからです。

虫歯になることはかなり稀ですが、歯周病は3才以上だと80%の子が罹患しているというデータもあります。

※ちなみに人でも歯周病は「全世界で最も蔓延している感染症」としてギネスに紹介されていて、日本人の成人の80%は歯周病に罹患しているといわれています!

歯周病についてさらに詳しくはこちらのページをお読みください。

【獣医師解説】犬の歯周病ってどんな病気?

何もしないと全てのわんちゃん、ねこちゃんで「歯垢の蓄積→歯石の付着→歯肉炎→歯周病」と進行していきます。

歯を磨かせてくれない場合でも、歯周病の進行を少しでも阻止するために、歯みがきガムなどでデンタルケアを行いましょう。

歯みがきガムの選び方

  • 適度な硬さのもの  硬すぎるものはダメ!

硬いものが歯によさそうと、骨やひづめのような硬いものを与えている方もいらっしゃるかと思いますが、絶対にやめましょう。

わんちゃんは硬いものをかじるのは好きですが、顎の力が強いため歯が割れてしまうことがあるからです。

↑硬いものを噛んだことで歯が割れてしまっています。露出した歯髄から細菌感染を起こすため抜歯しました。

歯みがきガムは噛んで歯が食い込むことで効果が出ます。

そのため指で押して曲がる程度のものがちょうど良いと言われています。

もちろんおもちゃについても同じことが言えるので、硬いものを与えている場合は見直してくださいね。

  • おいしく続けられるもの

いくら歯によくてもおいしくなければ継続することはできませんし、継続しないと意味がありません。

わんちゃん・ねこちゃんの好みの味のものを探しましょう。

  • 万が一丸のみしてしまっても消化できるもの

口の大きさに合わせたサイズのガムを選ぶことが大切ですが、予期せぬアクシデントで丸飲みしてしまうことも考えられます。

消化が良くないものであったり、とがっているものだと消化管を傷つける恐れがあるのでとても危険です。

もちろんそういったことが無いよう、ガムを噛んでいる間は目を離さないであけてくださいね。

  • 歯垢・歯石予防の効果が認められているもの

ペットショップやトリマーさん、お知り合いにおすすめを聞いてみるのもいいかもしれません。

動物病院としておすすめするのはVOHCマークがついている製品です。

VOHCマークとは米国獣医口腔衛生協議会(VOHC)が噛むことによって歯垢や歯石のコントロールに役立つと認定した製品にのみ付けられているマークです。

VOHCのHPはこちら 

もちろん付いていないものでも効果が全くないわけではないと思いますので、色々試してみてください。

おすすめの歯みがきガム

当院でおすすめしているのは「オーラベット」です。

これは上記の条件をすべて満たしているもので、動物病院専用の歯みがきガムです。

※残念ながらわんちゃん用なので、猫ちゃんは市販の「グリニーズ」などが良いと思います。

この製品の特長は、適度な厚みがあるので歯の根元まで食い込んで歯垢を落としてくれるところです。

そのため飼い主さんが手で持って、まんべんなくいろんな歯で噛ませてあげるとより効果的です。

このとき引っ張りっこはしないように注意してください。

オーラベットについてさらに詳しくはこちら

 

ただし、口腔内の状態によっては歯みがきガムをおすすめしない場合もありますので、

口臭が気になる場合や歯がぐらぐらしている、出血があるなどの場合は一度診察を受けていただくことをおすすめします。

お口のことに関して気になることがある場合は早めにご相談ください。